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カザフスタン、キルギス、パキスタン、ロシア、タジキスタン、トルコ、トルクメニスタン、ウズベキスタンである。
なお、初日の講演の概要を巻末の資料編に掲載する。

 

4.WTOの提案するシルクロードのマーケティング

(1996年6月の西安シルクロード・フォーラムで発表の概要)
(1)これまで、シルクロードは未開発の潜在的な観光資源であったが、WTO,UNESCO、関係各国およびホテル業、旅行業杜、各国各地の観光当局、観光客の送出国の旅行代理店、ツアーオペレーター等が積極的に参加して、観光商品として育成していくことが必要である。
(2)そのために、共同マーケティング活動を緊急に始める必要がある。長期にわたる客観的なマーケティングを基にし、粘り強く、よく練られた市場戦略を作成する。
(3)マーケティング活動が国際レベルで計画・実行される時には、各国観光局は自国の諸事情を適応させ、市場戦略を国内のレベルで実施しなければならない。
(4)市場開発計画は各国の政治、社会経済に大きく左右されることから、状況に即した戦略をたて、観光部門が直面している問題を十分に説明する必要がある。
(5)上記のキーポイントは、以下のとおりである。
・異なるタイプの観光客の興味を惹きつけるデスティネーションであることの広報活動と、2次的市場の緊急な設定
・シルクロードを訪れる観光客の需要の一定したパターンの作成
・国際線(または国際交通手段)の充実
・観光関係従事者の教育と訓練観光インフラの充実と最大限の利用
・観光市場の通年化の必要性
・滞在期間の長期化の戦略
(6)主要開発戦略は、より高いレベルでホテルの客室利用度を上げること、また、アジア市場への普及と長期的な観点からの開発と普及等である。
(7)観光開発の開発目的と共通のマーケティング目的は以下のとおりである。
全ての主要市場、2次的市場において、高品質の娯楽、設備、経験の異なるタイプの・観光客に提供するデスティネーションとしてのシルクロードヘの認識を開発すること。
・シルクロードの特徴と有利な点を踏まえたマーケティング活動を計画し、実行すること。
(記念碑、文化的遺産、損なわれていない自然等)
・実質的に「高付加価値」のある観光客の誘致を図る。
−毎日の消費額が大きい
−輸入品、輸入サービスが少ない
−滞在の長期化
−文化的な娯楽と自然に満足する層の誘致
−地元の住人に受け入れられる行動パターン
−観光インフラの適度な需要
・既に設立されているアジアのショート・ホール、ミディアム・ホール・マーケットを開発し、更に遠くに普及する。
・ロング・ホール・マーケットの消費者(特に、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、

 

 

 

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